交通事故により被害者が亡くなられた場合、相続人は被害者本人の損害賠償請求権についても相続することになるため、相続人は被害者に代わり加害者側に対して損害の賠償請求を行うことができます。
損害賠償請求は亡くなられた方の遺族全員ではなく相続人が行うものであるため、通常、相続人の確定を行った上で、相続人が加害者もしくは加害者の保険会社に対して、損害の賠償を求めていくことになります。
死亡事故の場合に認められる損害の内容には、主に死亡慰謝料、死亡逸失利益、葬儀関係費などがあります。
交通事故の損害賠償は、適正な金額が賠償されることが望ましいといえますが、損害保険会社が提示する示談金額は、裁判所で認められる相場ではなく保険会社独自に算定された基準であり、示談に応じてしまうと適正・妥当な賠償が得られない場合もあります。
裁判所・弁護士基準と比較して低額である場合には賠償金の増額に向けた示談交渉や訴訟などの法的な手続きを行い、解決を図ることになります。
なお、裁判所に損害賠償請求訴訟を提起する場合は、弁護士費用(損害額の1割程度)や遅延損害金を被害額に加算して請求することができます。
死亡による逸失利益は、交通事故の被害者が将来的に得ていたであろう利益(賃金、年金など)が、交通事故で亡くなったことにより得られなくなったことによる損害をいいます。
後遺障害による逸失利益と異なり、被害者本人の生活費相当分を控除して計算します。
死亡慰謝料は、交通事故に遭い亡くなった精神的苦痛に対する賠償です。
精神的損害については、実際に個別に数値を算定することが困難のため、実務上相当であると考えられている一定の基準により算定されることが通常です。ただし、事情により金額が増減する場合があります。
法律上、父母・配偶者・子に認められていますが、事情により兄弟姉妹や内縁の妻などにも死亡慰謝料が認められる場合もあります。
葬祭費、供養料、仏壇購入費など、葬儀に関する費用についても請求が認められます。
入院費や治療費などについても、事故後から死亡するまでの間に必要となった費用が認められる場合があります。
〒810-0041
福岡県福岡市中央区大名2丁目10番4号シャンボール大名D棟301
TEL.092-791-3681
福岡県(福岡市・糸島市・春日市・大野城市・太宰府市・那珂川町・筑紫野市・古賀市・福津市・宗像市・宮若市・飯塚市・小郡市・久留米市等)を中心に業務を行っております。
山口県、佐賀県、熊本県、大分県等の福岡近県の方のご相談へも対応しております。